DALYによる花崗岩546点の平均化学組成(SiO2 70.18)と比較するとカホク花崗岩はケイ酸が3.4%高く、石英のような風化されにくい鉱物にとんでいる。一般に、花崗岩は斑れい岩、麻酔岩、玄武岩などに比べ水による溶解がしづらく、風化に対する抵抗性の強いことで知られている。(大工原 1914:GOLDICH、1938)。
ちなみに、花崗岩を構成する造岩鉱物の中で、風化に際し溶解され易い長石1mm結晶の平均存在期間は、最短でも112年と計算されている(LASAGA、1984)。
以上のことから、新しい飼槽材料としての中国産カホク花崗岩は、耐久性に秀れ、かつ、衛生的な良質の石材と考えられる。